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そこは教室くらいの部屋でした。

なぜ、そこで足を組み座っていたのかは覚えていません。
周りは、自分のような男の子たちでした。

12、3人ほど居たかなぁ・・・。

教室で言えば、ちょうど黒板に当たるところで、火が燃えていました。

黒い、本当に全身黒で覆われた大きな黒い人が、
座っていた僕たちの一人を指差しました。

その男の子は「起立」しました。
すると、大きな黒い人は、その男の子を、スコップのようなものですくうと、
火の中へくべました。

でも、そのような光景にショックを感じたのは、その時だけだったかな。

指をさされた男の子は、すぐに起立します。

僕は、怖かった。
自分の番になるのが・・・。

もう、何人も、火の中に入れられてしまっているのに、
気がつけば、同じくらいの男の子の数。

増えもしない。
減りもしない・・・。

いまだに不思議です。
あの空間が。

そして、僕の番がやって来ました。
もちろん起立しましたよ。

大きな黒い人のスコップに乗せられて、
火の中に放り込まれる時でした。

そして、僕は二つのことに気がつきます。

僕が怖かったのは、この瞬間であったということ。
そして、放り込まれる火が熱くないことを。

「そう言えば、この火は熱くない」

こう思ったからには、前にも僕は、ここに来ていて、
同じように火の中へ入れられたということです。

その後は、細い穴を転がるように落ちて行くわけです。

これまで、この話を語る時に、
ずいぶん長い時間、転がっていたように伝えて来ましたが、
今の時間からは、2分間もなかったように感じています。

だけど、長かった。
途中、2度ほど、分かれ道がありました。

僕は、それを選ぶことはせず、
流れに任せて落ち続けたのです。

あの分かれ道がどこに繋がっていたのかなんて、
今日まで、一度も考えることはありませんでした。

考えてみました。

どちらを選んでも、同じ場所でした。
きっと、出口までの時間が違ったのだと思います。

光のことを思い出してからの気持ちは、欲望に近いものでした。

その光を浴びてから、
本日で60年目です。

生誕の情景を60年間覚えてるんだ。
また、いつか僕はあの火の上を渡るのだろうか?

そして、また、

「そう言えば、この火は・・・?」

なんてことを思うのだろうか?

そんな朝です。


ありがとう。


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ASKA (2018年2月24日10:36)

COMMENT

そこは教室くらいの部屋でした。のコメント

  • ニックネーム:のり
    この1年は凄く早かったですね。
    まずは、お誕生日おめでとうございます!
    昨年は「59歳になったゃったよ」てタイトルでしたよね。あたしもここに来てから1年以上になるだなぁ。(*ˊ˘ˋ*)。♪:*°
    遂に「還暦」になっちゃいましたか~w

    ASKAさんに赤いちゃんちゃんことふんどしはやっぱり全然似合わないわww

    輪廻転生って信じてますか?
    神秘的ですよね😉✌️
  • ニックネーム:ニックネームsae
    人は生まれてくる前にあらゆる困難を想定してそれを乗り越えるための課題に取り組んで納得した上でこの世に誕生するといいます。その際、人生を切り開いていけるよう一つの才能を与えられるのだそうです。その天から与えられた才を人の為に使えるようになった時、その人を天才というのでしょうね。
  • ニックネーム:文ちゃん
    ASKAさんと同じ
    誕生日嬉しいです
    還暦おめでとうございます
    誕生日おめでとうございます
  • ニックネーム:かずえ
    ASKAさん、遅れたけどお誕生日おめでとうございます。
    体調不良で今日になりました。

    今年もお祝いを伝えることが出来てホットしました

    不思議なお話しを読んでいて聞いた事があるような

    オンリーロンリーを取り出して
    読み返しました

    ASKAさんの記憶は深いですね
  • ニックネーム:きのこ姐
    すっかり出遅れました
    お誕生日おめでとうございます!
    ヒトの寿命は120歳なんだそうです
    60年でやっと折り返しです
    楽しみですね♪