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第162回「ASKA Terminal Melody」〜リクエスト回

本日は、

「HEART」
「消えても忘れられても」
「Sons and Daughters 〜それより僕が伝えたいのは」
「NEVER END」

の4曲が流れました。

実は、先日番組スタッフと食事をした時、

「次のリクエスト特集、最っ高の選曲ですよ」

と、聞かされてた。
本当、そのとおりでした。
曲順が良かったよねぇ。

今日は、小学生の男の子がハマってくれてるとリクエストがあった「NEVER END」を。

この曲にまつわる出来事は、過去、語ったか本に掲載されたか、どっちだったろう。
もう、ずいぶん前の事なので、詳細に関しては以前語ったことの方が正しいでしょう。

今、覚えてることを交えながら。
これ、今、調べたら1995年2月リリースのアルバム。
僕は、あの頃、とにかく海外アーティストとのコラボ話が多かった。

アメリカのメジャーレーベルからお呼びがかかり、シカゴ、サンフランシスコ、ニューヨークまで行ったなぁ。

僕は、英語で歌を歌うことには、少しというかそれなりのためらいがありました。
僕のこの発言覚えてくれてる人いるかなぁ?

「言葉に深い理解がない限り、英語で歌ったとしても上部の歌になってしまう。僕は日本人なので向こうの人を説得できる歌が歌えない。やはり向こうの習慣、例えば子供の頃から向こうのアニメなどを観て育ってる人と、そうでない人では説得力が違う」

こう語っていました。
そうだよね?
言葉に、それ以上の含みが出るのが歌だから。

そんな時、ロスのミュージシャンとのコラボ話があった。
その話は、面白いと感じたんです。
ロスの若手ミュージシャン「 Kevin Gilbert(ケヴィン・ギルバート)」ととのコラボ。
彼は、メジャーレーベルデビュー直前で、予め聴かせてもらった楽曲が僕のど真ん中ストレートだった。

少し、ハニカミやでね。
笑顔が印象的なミュージシャンだった。

彼は「Cubase(キューベース)」という音楽制作ソフトを使っていた。
僕が当時使用していたのは「Digital Performer(デジタルパフォーマー)」

僕は「Cubase」が扱えなかったので、二人のコラボはケヴィンのスタイルに合わせました。
彼、打ち込み早かったですねぇ。

1日だっけ?2日間だったっけ?
彼とは2曲作った。

その1曲が「NEVER END」
「ふたりで作ろう」だったのだけれど「今、ロサンゼルスで作品を作ろうとしてる」という高揚感が僕にはあって、メロディを作るスピードは僕の方が早かった。
それもあり、僕のメロディをケヴィンが装飾してくという、いわゆるアレンジですね。
それを、ケヴィンが担当した。

向こうの曲って、同じメロディを繰り返すモノが多い。
これは邦楽の比ではないですね。
歌詞も同じ言葉を繰り返すモノが多い。

「NEVER END」、早かったですねぇ。
と、いう印象。
当時、どう語っていたのかは忘れたよ。

すぐに完成した覚えがある。

お互い、コンポーザーとして認め合い、またすぐに一緒にやろうという話で別れました。
でも、残念ながらあの後、彼、他界してしまったんですね。
メジャーレーベル、決まっていたのに・・・。

あの日、別れ間際にカセットを手渡された。

「僕の彼女もシンガーでさ、これ聴いてみて。彼女のデモなんだ」

と。

どこかカントリー風の音楽。
それでもってロック。
あのカセット、どこかにあるはずなんだよなぁ。

後に、その彼女、全米で大ヒットを飛ばし、その年のグラミーを受賞した。
今でも、彼女のミュージックヴィデオを観るとケヴィンのことを思い出します。

彼女の音楽に、娘の薫がハマってたなぁ。
今でも、よく聴いてるようです。

「NEVER END」には、いろんな思い出と感情があります。


ASKA(2024/3/10 21:44)