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第153回「ASKA Terminal Melody」〜リクエスト特集〜🙋1/9【追記】

本日は、

「朝をありがとう」「帰宅」「冬の夜」「晴天を誉めるなら夕暮れを待て」「笑って歩こうよ」

の5曲でした。

僕は、曲を作る時、ひとりでコツコツデータを打ち込んで完成させてきたのだけれど、1997年の「Kicks」というアルバムを制作した辺りから、スタジオに行ってその場で楽曲作りをするようになった。

「松本晃彦」をプロデューサーに迎えてからだね。
作るメロディをセルフでジャッジしなくなった。

「これどう?」

と、いうやり取りが頻繁に交わされた。
自分で作りながら見過ごす?聴き過ごす?メロディを、横から、

「今の、すごく良いじゃないですか」

なんて、言ってくれるからね。
あの頃から、約15年くらい自分で編曲をしなくなった。
作りながら、すぐに松本晃彦が、マニピュレーターの「森下晃」に音色を指示し、作曲と編曲を並行しながら1曲に仕上げていった。

また編曲を始めたのはアルバム「Too many people」からですね。

十川知司とも、そんな作業をした曲が2曲ある。

1曲は「群れ」
もう1曲は「朝をありがとう」

この話は、どこかのラジオだか取材でしたな。
「朝をありがとう」のヒントになったのは、

「The Messengers」の「That's The Way A Woman Is」という曲。

https://www.youtube.com/watch?v=UVk0-PrkdD4

ポップでセクシーな曲を作りたいと思った時、すぐにその曲が浮かんだ。
もうずっとずっと昔から耳に残っていて、いつかオマージュしたいと思っていた曲。

でも、最終的にポップであるけど肝心な「セクシー」にはならなかった。
「そうしようと思っても、違う曲なってしまう」は、作曲家としては「お得」なのだろうけど、目指したものとは違う楽曲になってしまう残念さもあります。

なんのヒントもなく、鍵盤に向き合っておもむろに歌ってみる。
つまり、アドリブで。
そのアドリブから楽曲の輪郭らしきもが現れたモノは、最終的にイメージどおりになることが多い。

「朝をありがとう」

は、セクシーではなく「爽やか」「ウキウキ」になってしまったけど、曲の中では自然な転調となる「2-5(トゥファイブ)」にメロディを上手く乗せることができたので、気に入ってます。

イントロにはモールス信号を入れてる。
オケを製作中、仮歌に「ラブラブラブラブラブで」というフレーズをたまたま歌っていた。
そこは、歌詞には外せないと思った。

すごく語感というかメロディを引き立たせる音になっていたから。
なので、あの曲の歌詞は「ラブラブラブラブラブで」が柱になってます。
で、最後に、ほんの思いつきで「サンキュー」のモールス信号を入れてみたくなった。

あれは遊びです。
でも、そのような遊び心が、あの手の楽曲には大切でね。

「朝をありがとう」は1からスタジオで制作した曲です。

「群れ」も「朝をありがとう」も、メロディは1日で完成した。
もちろん、作品として完成するまでには、それなりの日数をかけた。

また、ライブでやりたいですね。
でも、ライブのどこで歌うかの場所をすごく選ぶ曲。
特に、最近は男性客が多いから、よりいっそう場所を選びます。


ASKA(2024/1/7 24:08)

追記:

コメント

「野暮な事で恐縮ですが『1997年のKicks』とありますが、Kicksは98年ですよね?🤔」

リリースはそう。
制作は1997年から。

でも、僕の書き方が悪かったですね。

1987年夏過ぎから制作に入った「Kicks(1998年リリース)」というアルバムの頃から、スタジオに行ってその場で楽曲作りをするようになった。

だね。

(1/9 0:19)
「0」以外奇数が並んでしまった。