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一度きりの笑顔

今、スタッフと「YouTube」にアップされている「違法アップロード」について話をしました。

現行、販売しています「ありったけツアー」のBlu-rayからのアップロードです。
普通であれば、即刻「削除対象動画」なのですが、
それをアップロードしている方は、アップロードによる収入を得ていません。

つまり、広告を入れていないということです。

この方は、おそらく、僕のライブを純粋に紹介したかったのでしょうね。

しかし、著作権を侵害する行為であることも事実です。

今後、このように、

「収入を得ないのなら、許されるんだ?」

と、思われる方々が後に続きませんよう、会社としましては、
「権利侵害」として、「アップロード者」に対してというより「YouTube」に連絡することになると思います。

今現在、いちばん新しいリリース作品ですので、
会社としましては、先日収録しましたライブが作品となりましたら、
オフィシャルで「ありったけツアー」の動画を、少しずつ公開していこうと考えています。

その動画の下に関連動画がありました。
一昨年のクリスマスイブに公開した、

「一度きりの笑顔」

でした。

自分で編集した作品でした。
久しぶりに観てみたんですね。

この曲は、約30年前に住んでいたロンドンでの出来事を思い出してつくった楽曲です。

僕の住んでいた家の前の道路向こう。
左斜め前の家の窓際で、いつも一日中外を眺めていたひとりの老女のお話です。

「恍惚の人」・・・。

僕は、その老女と目が合うたびに、笑ったり、お辞儀をしたり、手を振ったり・・・。
老女には僕が見えているのか、老女にとっては動いてる僕でさえ、ただの景色なのか・・・。

一度も、反応してくれなかったんですね。

道路の名前は、

「Vivian Way」

イギリスでは、どんな小道にも名前がつけられています。

ロンドンに住んで4ヶ月目くらいだったかな。

その日も老女は窓際に立っていました。
手を振る僕・・・。

その時、当時5歳と3歳だった僕の子供達が、その老女に、

「おばぁちゃーん!!」

と、日本語で手を振りながら、窓際に駆け寄ったのですね。

一度だけ、
本当に一度だけ、その老女が二人の子供に微笑んだあの日のこと。

僕は、一生忘れないな。



ASKA(2020/2/19 19:13)