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本日は、世界を見据えた試合だった。

但馬ミツロ、デビュー戦から５戦連続１RKO。
僕は、今日、ミツロにはパワーだけではなく、
上手い（運び）、巧み（頭脳）、スピード、フットワークを見せてもらおうと思っていたので、1RKOには拘ってほしくないと思っていた。

そこ、ミツロはよく分かってたね。
もちろんチャンスがあれば畳み掛けてはいただろうけど、無理をしなかった。

8Rいっぱい戦って判定勝ち。
文句なしの判定勝ち。

相手は、初のアジア人以外のボクサー。
ベネズエラの「ルイス・マリー」、
ミツロにとっては倒せる相手だったろうが、ルイスもクリンチで倒されない試合をした。

ミツロには良い経験だった。

今月からミツロは、毎月試合をするという。
あのマイク・タイソンが、頂点に立った時、１年間で15試合したという。
それを意識してのことなのかはわからないけど、聡明なプロデューサー亀田興毅は「但馬ミツロ」という稀有な存在のボクサープロモーションに入ったのだと思う。

今日観た感想としては、ミツロにもメンタルに揺れがあったことを見れたことが良かった。
メンタルの強さは必要だけれど、怖いもの無しで戦うことがいちばん危ない。
ちゃんとリスク回避しながら戦っているのを観て、安心した。

今日のミツロは、少し動きが重かったかな。
最高のコンディションで試合に挑む事が大切なのは、言わずも当たり前。
でも、人間にはバイオリズムというのがあって、必ずしも最高のコンディションでその時を迎えることは難しい。

スポーツの世界でよく使う言葉。

「調子が良くない時には、良くないなりの闘い方で勝つ」

これ、すごく大切なこと。

マイクタイソンは、身体を左右に振りながら、相手に的を絞らせないというボクシングスタイルだった。
内郭から攻め、外殻からのハードパンチを放つ機会を伺った。
ヘビー級は、一発当たれば相手は崩れるからね。

その崩れた瞬間を見逃さず、フィニッシュに持っていく。

今日、ミツロにもその瞬間があったけど、相手に上手く逃げられた。
いつもミツロは、その瞬間を1Rで迎えてた。
そして逃さなかった。

それは、逃すことのない十分なスタミナがあったから。
今日は、その瞬間が後半であったことと、相手も倒されないよう応じてきた。

この応じ方に対する更なるテクニックが、今後のミツロの課題かな。
これまでは相手に好きに打たせてもビクともしなかったが、ここからは違う。

世界は違う。

なるべくなら打たせるパフォーマンスは極力控え、スタミナは温存したほうがいいな。
ミツロの強さは、クイックでの防御と破壊力のあるパンチ。

いずれにせよ、日本人初の世界ヘビー級チャンピオン誕生をこんなにリアルに感じさせてくれてる「但馬ミツロ」からは目が離せない。

と、まぁいっぱしのボクシング評論家気分で書かせてもらいました。

ボクシングと剣道は、よく似てるんです。
気のせめぎ合い。

プレッシャー（圧）の掛け方が、一般人よりも良く見えるんです。

このブログはミツロも読むでしょう。
今後、外国人ボクサーとの闘い方をどんどん覚えていくはず。

毎月の試合が楽しみです。
早ければ、来年、世界挑戦への切符を手にするでしょうね。

日本人ヘビー級ボクサーが世界タイトルに挑むなんてこと、これまでは考えられなかったこと。
期待は大きく膨らんでます。

超振り幅のあるブログを書いてしまった。

さて、僕はこれから稽古。
そろそろ用意をしなきゃ。

道場まで、徒歩5分ではなくなったので。


ASKA(2023/6/10 18:54)