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第92回「ASKA Terminal Melody」

どこかで一回、飛び抜かしてるようですね。

「第92回目」

とのことです。

本日は、

1)どのくらい I love you
2) 棘
3)止まった時計

今日は

「止まった時計」

を。

ジャネットさんから紹介頂いたように「薬師丸ひろ子」ちゃんに書いた曲でした。
当時の僕は、楽曲を評価されることばかり考えてた。
誰もが通る通過点です。

「アルバムの中で一番良い曲と言われる楽曲を作ってみせる」

そんなことばかり考えてた。
それが目標でしたから、その目標に向かっての想い。
真っ直ぐだったと思います。

「テレサテン」さんの「今でも」
「ちあきなおみ」さんの「伝わりますか」

そして、この曲「止まった時計」。

新しい彼ができたばかりの女性の前に、前彼が現れたとしたら・・・。
本気で愛していた男性と決別を誓った女性。

当時、書きながら苦くなったことを覚えています。

「今の彼はね 少しあなたに似て
我がままだけど そばにいてくれる人」

これを書いた時、自分を振り返ってみた。

もちろん想像の世界ですが、

「自分は、本当に愛した人のそばにいてあげることができていただろうか」

と。

どうだっただろうな。
自分では、そんなつもりはなくても、そう思われたこともあっただろうなと。

この曲の編曲を手掛けてくれたのが、ゲスト回に出演してくれた「佐藤準」さん。
この曲のレコーディングは、クリック(リズムを知らせるメトロノームのようなもの)も何もなく、僕が歌うままに準さんが鍵盤を弾いてくれた。

聴いていただけるとわかります。
テンポが揺れに揺れてる。

歌った後、その揺れたテンポに、コンコンコンと、後でそのリズムとなるクリック音を全編に入れました。
やはり、後からダビングする時に、クリックは必要ですからね。

「オケに寄り添って歌がある」

ではなく、

「歌に寄り添ってオケがある」

と、いうレコーディングでした。

今回のシオンフォニックコンサートでは、僕は、この曲「止まった時計」をライブのサビにしました。
そのように思われた方も多かったのではないでしょうか。

一昨日、シンフォニーのマエストロ(指揮者)の「柳澤寿男」さんから、
とても丁寧なメールをいただきました。

今、柳澤さんは、今回ご一緒させていただいた事をキッカケに、
僕の昔からの楽曲を聴いてくれてるとのことです。
どの辺りから聴いてくれてるんでしょうね。

アウトローの音楽家の曲を、伝統音楽(クラシック)の方が聴いてくれてる。
アウトローはアウトローでも、ごまかしの曲作りだけはしてきていない自負があります。
とても幸せにしてくれるメールをいただきました。

「止まった時計」

オーケストラ映えしましたね。
自分で歌っていてもそう感じていました。

また、いつか歌わせてください。


ASKA(2022/11/7 2:19)